リンゼス錠0.25mg
リンゼス錠(リナクロチド)とは
酸化マグネシウムのような塩類下剤やセンナのような大腸刺激性下剤等とまた違った機序の新規の下剤であり、アステラス製薬会社から2017年3月より発売しています。
機序として、腸管上皮細胞表面に存在するグアニル酸シクラーゼC受容体を刺激し、細胞内のcGMPを増加させ、間接的にプロテインキナーゼGⅡ(PKGⅡ)を活性化。活性化したPKGⅡが嚢胞性線維症膜貫通調節因子(CFTR)を活性化させCFTRからクロライドイオン(CL⁻)と重炭酸イオン(HCO3⁻)を腸管腔へ排出し、便を軟らかくする仕組みになっています。
また増加したcGMPは小腸や回腸の求心性神経の痛覚過敏を抑制するため、腹痛などを改善すると考えられています。
リンゼスの特徴
Q適応は?
A便秘型過敏性腸症候群と慢性便秘(2018年8月より追加された)
Q用法用量は?
A0.5mgを1日1回(1錠0.25mg規格のため1日1回2錠)食前に服用。症状により0.25mgに減量。食後に服用してしまうと下痢をする確立が増えるとのこと(メーカーより)
Q服用後何時間で効く?
A服用してから6~7時間後
Q副作用は?
A主なものは下痢症状。
Q吸収されるのか?
Aリンゼスは体内に吸収されない薬です。
Q分包できるのか?
A吸湿性が高いため分包は避ける事が好ましい。(メーカーより)
また経管投与の際、溶かしても薬効には問題ない。
リンゼス錠が処方されたら
リンゼスは下剤としてファーストチョイスは避け、まずはマグミットやプルゼニドなど一般的に使用されている薬剤から使用して、効果や改善が見込めない場合にリンゼスと併用または切り替える使い方が好ましい。
リンゼスが処方にあったら、今まで他の下剤を使った事があるか、またリンゼスは体内に吸収されないが小児や妊婦には安全性が確立されていないため使用する人に確認が必要だと思います。